桜は一本一本が非常に美しいです。桜だけで、癒されてしまいます。
でも、その桜の木々が一つの姿になっている風景を見たことがありますか?
その風景とは、鳳凰が羽をひろげるが如く桜が鳳凰の翼になるのです。
今回ご紹介する勧修寺(かじゅうじ)です。京都の山科にあります。
『そうだ京都、行こう』のポスターに使われたので風景だけは見たことがあるよという方もいらっしゃるかもしれません。
実際に現場に行ってみると本当に桜が風景の一つになっています。
是非、その目でご覧ください。

勧修寺って知らない・・・

それほど有名ではないです。ただ、ポスターに取り上げられたことで大分と有名になってきました。ポスターになったのが去年の事なので、これからはまた人手が落ち着いてくるものと思います。だからこそ、今がチャンスなんです。
『そうだ京都行こう』のポスターにもなった桜
勧修寺は『そうだ京都、行こう』2018年春バージョンのポスターになった現場です。
そのためか以前よりも人は多くなった気がします。
かなり広めな芝生にお堂が立つ風景。
本堂の横に桜が居並びます。
桜に囲まれたお堂が非常に絵になります。
どこから撮っても絵になる観音堂、屋根の鳳凰像に注目
このお堂は、観音堂です。
大斐閣とも呼ばれています。
観音堂の周りには芝生、そして、大きな池があります。
勧修寺の特徴として、大きな池の周りをまわることができるのですが、だいたいどこの位置からもこの観音堂を見ることができます。
観音堂の特徴の一つが、屋根の上にある鳳凰の像です。
『そうだ京都、行こう』のポスターを見れば分かるのですが、この鳳凰の羽の広がりに合わせて桜が広がっているようにも思えます。
やはり、ポスターをとる写真家さんともなれば、ここらへんまで意識して撮っておられるのかなと思います。
是非、屋根の上の鳳凰像に着目して眺めたり、写真を撮っていただければと思います。
駐車場にたどり着くまでも実は見ものです
駐車場は、勧修寺の入口を入って、上の写真のような桜並木を通って山門をくぐった先にあります。
車で行かれる方は、この車道をあまり気にせずに走りすぎているのだと思います。
しかし、この長い白壁沿いに咲く桜は勧修寺の中でも、一二を争う絶景であると思います。
是非、折り返して歩いてみて下さい。
また別の感覚を味わえると思います。
ユーモアか?すべってるのか?な灯籠と松
この勧修寺灯籠は黄門様でおなじみ、水戸光圀公の寄進されたものと言われています。
全ての形(火をともすところや、土台の穴等)が長方形で作られているところに特徴を有します。
確かに、見慣れない灯籠だとは思います。
この灯籠についている説明書きがユーモアがあるというか、すべっているというか。
水戸黄門様の御寄進で京都へ来られたら必ず見て『通ろう』と言われる灯籠です。
このユーモアを水戸黄門様が言ったとは思えないので、勧修寺の住職の方が書いたのでしょうか。
それとも何か伝承があるのでしょうか。
なかなか、攻めた看板を掲げられています。
ちなみに、灯籠の前にある不思議な木ですが『ハイビヤクシン』という種類で、わが国無双の名木らしいです。
名木かどうかは分かりかねるのですが、不思議な木だなという感想は十分に持っていただけると思います。
斬新すぎてどのことを言っているのか分からない千年杉
垣根の前に、千年杉という木札が現れます。
でも、目の前は垣根です。
どこに千年杉があるんだろうと思ってしまいますが、小さなカッコ書きで(前方百メートル)と書かれています。
実は、はるかかなたに見える高い木が千年杉なんだと思います。
何故、こんなところにこの木札があるんだろう?と思われると思います。
個人的に推測するに、このお寺の庭は借景(しゃっけい)を利用しているからだと思います。
借景とは、庭園外の風景を庭園内の背景として取り込む造園技法のひとつです。
千年杉の間近で見ても、大きすぎてその美しさは分かりません。
しかし、遠くから千年杉を見ることによってその美しさが分かります。
だからこその遠い位置にある木札なんだと思います。
灯籠のユーモア以外にも、木札は攻めているなと感じます。
そういう意味で非常に面白いお寺です。
入口の山門前ではスピーカーでの境内案内が流れています
有料入口を入ったところで、スピーカーによる自動音声案内が行われています。
拡声器のような音なので少々興が覚めてしまいます。
親切心なのかもしれませんが、希望者に音声ガイド付きイヤホンを渡すような形式にならないでしょうか。
少し残念です。
ネタ話:関西人は『そうだ京都、行こう』を知りません
勸修寺は、『そうだ京都、行こう』の2018年ポスターになったことで有名になったそうです。
何故、『そうです』と書いたかというと、実は、関西人は『そうだ京都、行こう』のCMを知りません。
どうも、東海とか、関東とかの人たちを京都に行ってもらうためのキャンペーンらしく、関西人が知らないのも当然と言えば当然なんでしょう。
以前、東京の親戚に
「『そうだ京都、行こう』のCM見てたら、京都行きたくなるよね」
と言われた、私は
「なんですか?そのフレーズは?」
と答えました。
紹介されたところは、実は関西人は訪れないというのがネタ話の一つです。
全く情報として流れてないので。
勸修寺に関しては、関西人の中ではまだ知る人ぞ知る桜スポットのままです。
近辺ランチ
一休寿し
徒歩一分
リーズナブルな寿司・海鮮料理を食べることができます。
寿司ネタが大きく、鮮度もかなりのものです。
アクセス
最寄り駅は、地下鉄東西線小野駅です。
徒歩5分になります。
バスの最寄停留所は勧修寺です。
系統は、京阪バスの29、29Aになります。
京都駅からのアクセスですが、JRで山科駅まで行き、そこで地下鉄東西線に乗り換えて小野駅で降りるのがベターだと思います。
確かに、29、29Aはより近くの停留所に停まりますがありますが、30分に一本くらいなので地下鉄を使った方が便利であると思います。
駐車場、駐輪場
無料駐車場があります。
勸修寺交差点付近の入口から入って白壁沿いに進んでもらって、山門を抜けると大きな広場に出ます。
駐輪場専用スペースはありませんが、無料駐車場スペースに置くことができます。
近辺寺社
随心院
小野小町ゆかりのお寺です。
梅園とサイケデリックなふすま絵が有名です。

徒歩9分、車で2分になります。
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